はじめの一歩

日本で初めてCSネットワークを作ったのはキャシー・ギャロットさんです。

彼女のメッセージをどうぞ。

私たちが『CSネットワーク』を作ることに踏み出したのは、私の母の友人であるてれさ・ウォールさんからの手紙がきっかけでした。アメリカには既に『CS病患者を支援する会』があり、医師やボランティアが一緒になって情報の提供や交換、相談の受付などを通してCS病患者会およびその家族を支えています。

テレサさんもそのメンバーの一人です。彼女自身CS病の子供を持っており、この会に励まされ支えられてきた経験を持っています。彼女は日本にCS病のネットワークが無いことを知り「誰にも気持ちを分かち合えず、一人で苦しんでいる人々がたくさにるに違いない」と心を痛めていました。そんな矢先、彼女はわたした日本で仕事をしていると知りました。そして日本にも『CS病患者を支援する会を発足させて欲しい』との依頼がありました。依頼された当初、私にはCS病について何の知識もありませんでした。でも彼女が送ってくれた資料を読んだり、CS病の子供たちの写真を見ているうちに、日本の家族のためにお役に立ちたいという強い思いが神様から与えられました。神様の強いご慈悲を感じました。

まず「日本語版のパンフレットを作ろう!」と計画しましたが、私には医学的専門用語が難しく、翻訳するには医学的専門家の手助けが必要でした。これについては沖縄のある医師が快く引き受けてくださいました。おかげでこの資料をもとに日本語のパンフレットを作成することが出来ました。私は神様《この計画がうまくいくように》と手助けを一歩一歩備えてくださるのを見てきました。神様は翻訳をしてくださる方、パンフレットの印刷のために寄付してくださる方、発送を手伝ってくださる方などを与えてくださいました。ある医師は医者の中に医療支援ネットワークを築こうとご尽力くださいました。たくさんのご協力、ご支援うださった皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

なお、アメリカにはテレサ・ウォールさんをはじめ、この日本での計画(CSネットワーク)の成功と発展を祈っている人がたくさんいます。私も日本のCS病で悩む家族が、このネットワークによって励まされ、その喜びが自分たちの家族にとどまらず、他のたくさんの家族に大きく拡がっていくことを望んでいます。私の小さな働きが、大きな希望に膨らむことを祈ってやみません。そしてこの『CSネットワーク』の活動で多くの医師がCS病患者の救済に立ち上がるきっかけになってくれたらと願っております。(1996年6月)